ネガティブ女は頑張らない

ネガティブで孤独なOLは頑張って頑張らずに生きたい

誰の屍を越えていく


引越しと退去立ち会いが完了した。

朝イチから動きどおしで白い灰と化してる。


一人暮らしの歴史と一緒にムカついたことを供養しておこうか。



有料で処分を頼んでた複数の家具のうちひとつをやっぱり使うことにしたので、引越し業者に連絡したら見積もり金額は変わりませんって言われた。
なんでですか?って聞いたら、複数の家具の作業費としてひとつひとつの料金を少しずつ安く設定していたし、ひとつ減ろうが作業費そのものは変わらないからということ。


いや単純におかしくね?

解体作業や処分の手間ひまが減少するのに価格が変わらないだと?
ひとつひとつ金額出してんだからその単価分を引けばよくね?


大きなゴミや家具を扱う業者らしい手癖の悪いやり方にうんざりした。

他社と比較して安かったし人当たりも悪くないとはいえ、そういう業者に不信感を持つ私はこういう一面を見ると一気に心証悪くなる。

確かにチップがわりに値引き前の金額を支払ってもいいかなーと思ってはいたけど、こういうやり方されるとポカリ差し入れしようと思ってた気さえも失せるわ。
チップもポカリもやんねーわ。でも現場の人に罪はないからなぁ。



…と前日までは思ってたけど、いざ当日を迎えてみたら、作業員の人が腰は低いわ仕事が早いわでびっくりした。
まぁ他の引越し業者の仕事を知らないから早いのかどうかはわからんけど、でもなんか汗だくになって一生懸命やってくれてるところを見ると、値引き前の金額を支払う価値があったなって思った。差し入れも渡した。
まぁ金額に関しては作業員の彼らに多く渡ることはないのだけど。
死すべきは営業だ。そして会社の方針。
処分費を差し引いてくれないことを作業員の人にちょびっと愚痴ったけど、俺に言われても知らねーよって感じだよな。なんかごめんな。



ここに供養します。アールアイピー。




さて、ここからが本当の勝負だ。

役所、掃除、荷ほどき、家族…。

引っ越して早々に次の一人暮らしのことを考えてるけど、自分が何を優先にしたいのかがまだはっきりしてない。
自由を生贄に実家に住んで金を節約すべきか、家事と仕事を一人でこなすかわりに自由を謳歌すべきか…。


一人暮らし時代には、憂鬱な仕事に行って、帰ってきてから食事の準備をして、孤食を貪ったら自分で片付けて、休日には料理を面倒ながらも作り置きして、いかに生活費を抑えるかに思考をめぐらせて、しんどくなってもやりたくなくても自分がしなきゃ生きていけないっていう強迫観念みたいな現実があって苦しかったけど、
でもその中には、野菜たっぷりの食事をすることも、きれいな空間を保ち続けることも、夜中に洗濯機を回すことも、ドアを開けてトイレをすることも、洗面台を占領することもできるっていう自由があった。

当時は当たり前だったし、いま思ってもなんじゃそりゃって思うようなことだけど、でも必要な自由だったんだなって思った。



まだ一夜も明かしてないけど、そういう自由が実家には無い。ていうかむしろ負担が増えてるように感じる。

無職で時間があるせいかもしれないけど、食事の準備だって後片付けだってした。
食事は相変わらず野菜が少なかったので、これからも副菜の作り置きをする必要があるだろう。
風呂も汚いのでとてもリラックスできなかったし、洗面所に物を置きたくないのでビニール袋に着替えやらスキンケアやらドライヤーやらを入れて持って移動してる。
洗濯機だってなんか不潔に感じてしまって洗えた気がしないし、トイレも室内を全部水洗いするつもりでいかなきゃ…。


呼ばれた声に気付けなくなるからイヤホンつけてゲームやアニメやAVに没頭できないし、
呼びかけに応答しなかったり3~4時間自室にこもってただけで様子を見に来るような過干渉具合なので、これからはそういうのにも対応しなきゃいけないんだなぁと思うと…もう…。

もうアラサーなんだからほっといてほしい…。
自慰もできない…。


っていう私の考えが理解されない家族なので、食事バランスとか潔癖症とかよりも、もしかしたらそういう過干渉が一番きついかもなぁ…。

アラサーになっても「おやつ食べる?」とか「ジュース買って来ようか?」とか聞かれるもんなの…?
家族ならもっと「テキトーに好きにして」とか「欲しいなら自分で買いに行くかメモ書いて置いといて」みたいなテンションじゃないの…?


普通に話せて理解してくれる家族が欲しい…。

もう私は家族を家族と思いたくない。



仕事が苦痛でお金が無くて家事がしんどくて孤独がつらいプラスアルファで一人暮らしをやめたけど、
もしかしたらそれ以上の底無し沼に踏み込んでしまったのかも…。




何を生かして、何を殺すか。





あぁ…ホテルの清潔な白いベッドで、静かな空間で、きれいなからだで、ひたすらに抱かれて、すべてどうでもよくなりたい。

生活もお金も人間も世間も気にせず、身のまわりすべてを世話してくれる環境で、ただ愛でて愛でられて、愛する人と二人で気持ちいいことだけに没頭していたい。

自宅とは違うにおいの部屋で、寒くも暑くもないシーツの上で、相手と少しも離れずに、重みや熱や体臭を感じて、すべてを忘れていたい…。




性欲、アールアイピー…。