ネガティブ女は頑張らない

ネガティブで孤独なOLは頑張って頑張らずに生きたい

欲望のままに2




●物欲


平日の昼過ぎに、若い子向けの安い服屋に行ってきた。

わりと人が多く行き交う地域の施設なのだけど、やっぱり平日のせいか若い客はまったくいなかった。
たまにおばちゃん~おばあちゃんくらいの年齢層の人がパラパラ訪れるくらいで、店員さんは店内の服を畳んでのんびりしていた。

違う地域の同じ店に行っても、面積が違うだけで状況は同じような感じだった。

そして思った。
「たった一人(ないし二人)で店番して、暇ながらも働いて、人間関係に怯えずに仕事する人もいるんだな」
と。

まぁそりゃあ、他人がいないせいで孤独に苦しんでるかもしれない。
わからないことがあったときや忙しいときに協力し合える仲間もいない。
私みたいに仕事が暇なことにうんざりしてるかもしれない。
立ちっぱなしでしんどいとか給料低いとかで不満を持ってるかもしれない。

そもそも普通の人は他人がいても怯えることはないのか?
他人のことなんてわからないから勝手に都合良く考えるしかできないけど、なんか、こういうふうにスローに働いてる人もいるんだな。



なんで私はこんなに働くことが怖すぎて、青く見える隣の芝を見続けてるんだろう…。



ストレスのせいか、そこの服屋でオンライン合わせて4万円くらい爆買いした。
もともと高くない店なのにセールでさらに安く買えてスッキリ。






●食欲

あと数日の無職生活を無駄にしまいと、外出自粛なんかフルシカトして一人で食べたいもの巡りをしてる。

いくら丼、モチモチの窯焼きピザ、ラーメン…。

特にラーメンはいろんな店のいろんな種類があるので、なるべく多めに行くようにしてる。
土日は営業してない店とか、家からチャリでギリギリ行ける距離の店とか、単に有名な店とか。
そういう気になった店に単身で乗り込み、黙々と麺やスープをすする。

少し前まではチェーンのカフェか一人女性客が多い店しか一人で入れなかったけど、今はオッサンしかいないラーメン屋でメンマ増しを注文できる。

ラーメン屋だから一人で行けるのか、年齢を重ねるにつれて一人飯が平気になってきたのか、一緒に行く人がいないから一人で行く必要に駆られてるだけなのか。
知らんけどうめぇ。


家族と一緒だと焼き肉も行った。
分厚い肉と生肉が食べたかったので満足。
いろんな種類をシェアして食べられるのが大人数のメリットだよなぁ。

あとはサムゲタンとかキンパとかも食べたい。
寿司も食べたい。手頃なランチをやってる高級寿司屋があったから行きたい。
ジビエも食べてみたい。
小籠包もモチモチ食いたい。
マクドもいい。
もし一人暮らし再開したら、お店でしか食べないようなメニューもちゃんと自炊してみようかな。
パンとかピザとか角煮とか。
ケチってマーガリン買わずにバター買おう、揚げ物もやってみよう、潰して捏ねて包んで焼くような面倒だから普段は絶対作らないものも作って…。

一年前には考えられないほどの生き生きとした欲求だ…。


でもさすがに三日連続で昼に外食したときはちょっと胃もたれっていうか「白米とみそ汁食べたい…」って本能的に思った。
休肝日ならぬ休腎日を作らないと…。
もう若くないんだなぁ…。





●性欲

最近はもうほとんど性欲がない。

抱かれてるときの幸福感や愛されてる感を思い出すことはしょっちゅうあるし、生理前はムラムラするけど、感触とか快感の記憶はまったく必要なくなった。

たぶん、孤独な一人暮らし・退屈な自分の手料理・大嫌いな会社なんかから脱することができて、基本的に満足してるからだと思う。

もちろん小さな不満はたくさんある。
けど毎日を自由に生きられる解放感のほうが強いから、もう欲求不満なことに気をとられる不自由さとか、不幸せに浸って動けない自分を気にする暇が少ないのかも。

ていうか単に忘れただけか。わはは。

彼氏ほしいなーて思うけど、出会うの面倒だし、ブッコロナ怖いし、リスク背負ってまで他人に元気使う必要性がまったく感じられない。

もうアラサーだし一応結婚したいからタラタラしてるとやばいよなぁとは思うけど一向にヤル気が出ません。
今は資格の勉強と迫り来る就職への恐怖に対応するだけで精一杯だわ。

「なんで若いうちから婚活せぇへんかってん!」って焦ってる未来が容易く想像できてしまうのが怖いところだけどね…。