ネガティブ女は頑張らない

ネガティブで孤独なOLは頑張って頑張らずに生きたい

トゲで守れる弱点の少なさよ


ある会社の最終面接に行ってきた。


一次面接で早々に最終面接の案内をもらったので条件的なところもクリアしたようだったし、最終面接でもスムーズに質問に回答できてた。
前職の経験を話すと「おーなるほど」と感心していた様子だったし、たまにちょっと意地悪なことも聞かれたけど、想定内の質問だったので無事通過できたと思う。



けど、終わりに差し掛かったとき、面接官がなんか悩んだように「うーん、もっとアピールしておくことはありますか?」って言われた。

これを聞いてハッとした。
「私って質問には一貫性をもって答えるようにはしてるけど、自ら進んで能力や性格をアピールしてないわ」と。




「前職でこういうところが高く評価されました」
「経験により生まれた○○という信念を大切にしています」
「こういうところが私の強みです」
「こういう弱点とこうやって向き合うようにしています」
「私はこういう性格でこういう考え方をします」

というような活躍や人間性のアピールはせず、

「○○部署で●●業務をしていました」
「こういう理由で前職を辞めました」
「前職の経験からこの業務に興味が湧いたので志望しました」
「業務に関連のある資格の勉強を頑張ってます」

というように経験した事実だけを話してた。



でも考えてみたらこの言い方が通用するのって、経験者募集の求人に応募するような実績豊富な経験者の人だけかも。
私みたいなほぼノースキルの人間が今回のような未経験者募集に応募するときには、経験よりも人柄や熱意のほうを必死に伝えなきゃいけなかったのかも。


何社も面接してきたのに初めて気付いた。
確かに思い返してみれば、この発言内容で採用されたのは前職と関係ある業務の会社だけだったわ。





正直、諦めて腐ってる面もある。
事務職だから書けるような実績なんか無いわとか、どうせ前職で豊富に経験してる人が即採用なんでしょとか、パッと見た印象の好みだけで採用を決めてるんでしょとか。

あと元々「がっつくのはダサい」「アピールしすぎは必死すぎて痛い」と思ってるし、自分の意見や主張をほとんど言わない受け身でめんどくさがりな性格だし、ここ数年は糞ほどネガティブで根暗になってるせいもあって、ボロが出ないうちに必要最低限のことを言って終わるクセも付いてる。

可もなく不可もない会社にうまくひっかかればいいやーって思って理論武装して、どの会社にでも流用できるような書類やセリフを量産して、けど結局、緊張や場の空気に負けて思考が吹っ飛んでネガティブだったり謙虚すぎるだけの自分になって、声が低くなって体が固まって「年齢のわりに落ち着いてますね」ってコメントだけもらって不採用になるんだ。



気付くの遅すぎだし、昔の私から何も進歩してない。

ほんとに昔からそうだ。
一生懸命やるのはダサいとか非効率だとか思って見下してるけど、そうやって私が回避してる間に他人は若いうちに失敗も成功も味わってて、気が付いたときには私の一周も二周も先を走ってる。

大学進学が最たる例で、「別にやりたい勉強も夢もないし学費がもったいないし受からなかったら情けないし勉強したくないし友達作り直すの面倒だし、四年間を遊んで過ごすくらいならさっさと就職して金貯めて一人暮らししよう」って思って高卒にしたけど今では「高卒だと就職先も減るし新しい友達や世界観に出会えないし、しょーもない理由を捏ねくりまわしてないでちゃんと勉強して遊びでもいいから大学行っとけば良かった」と思うもんな。



気付くのが10年遅い…。
と思ったけど、10歳にも満たないくらいからそういう考え方をしてきたことを思い出した。
私の人生、20年遅れてる…。




私はいつまで他人の正義や努力を蔑ろにするんだろう…。
私はいつから自分を好きになれるんだろう…。






ていうことを帰り道でぼんやり考えてて、面接の緊張とオフィスの乾燥でのどがカラカラで、胴体は暑いのに手足は寒くて、そんな最悪な気分を隠すようにアイドルの曲が勝手に頭の中に流れた。


「前向きに合否検討します」とは言われたけど、猛烈に恥ずかしくて情けなくて逃げたくなった。
転職活動は終わりにしたいけど不採用になってもほしい。

今回このことに気付いたことに関しては何の満足感も成長した実感もなくて、下卑た自分をまた一人見つけてしまっただけのただ虚しい気持ちにしかならなかった。



世間と自分のギャップが埋まらない…。
なんでこんな…。