ネガティブ女は頑張らない

ネガティブで孤独なOLは頑張って頑張らずに生きたい

女神の帰る家




こないだ一緒にラーメンを食べに行った同僚の女神ちゃんの実態が、いまだに垣間見えない。



モデルみたいに高身長で小顔で色白で細身でサラサラの直毛で胸があって、
仕事ができて落ち着きはらってて腰が低くて、
でもしゃべるときはサバサバハキハキしてて、
ごみ捨てとか雑用を率先してやってくれて、
ちょっとしたことですぐに笑ってくれる。

スタイルがいい&色白だからパステルもビビッドもノースリーブもロングスカートも似合う。
アホ毛がひとつもない黒髪のセミロングに前髪は根元から立ち上げてて、エレガントという言葉がバッチリピッタリ似合う。
ノースリーブの白シャツにレースのロングスカートで出社した姿を見たときはマジで「女神や」って思った。



でも料理はまったくせず、外食やカップラーメンで毎日を過ごしているらしく、冷蔵庫はいつ買ったかわからない調味料しか入ってないらしい。
あと帰ったら19時だろうが20時だろうがすぐ寝て朝5時とかに起きるらしい。

"いちおう"彼氏はいるらしいけど、そんな変わった時間軸で生きててどうやってできたんだ…?
まぁ美人だからすぐできそうだけど…。




正直いい人すぎて人間味がない。
不機嫌な表情や文句を言ったところや仕事で失敗したところを見たことが一度もない。
帰宅後の変わった過ごし方をちょっと聞いただけで、休みは何してるとか、彼氏はどんな人だとか、そういうパーソナルなことをほとんど知らない。


聞けば教えてくれるんだろうけど、わざわざ聞くのもなんだかなぁと思って聞けない。
一緒にランチ行って話題なかったらちょっと聞いてみようかなってなるけど、それくらいかな。


でも素性を暴きたくない気持ちもある。
女神として私の幻想の中にいてもらって、家に帰ったときに素を出してもらえればいい。






彼女の家が気になりつつも、私は私であのときみたいに孤独な家に帰る日々が始まることを考えると、吐き気に似た不安な気持ちが体内を埋め尽くす。

ほんと、なんでこんな不安なんだ…。

実家が嫌だったはずなのに、望んでた一人暮らしが始まるのが今はものすごく怖い。
家の契約が終わったし荷造りもしてるから逃げられないのだけど…。



不安で不安で仕方ない。
孤独が怖い。
一人で暗い部屋に帰って真顔のまま眠りにつくことを考えると猛烈に逃げたくなる。


怖い…。


女神に助けを乞いたい人の気持ちはこんな感じだろうか…。